診療のご案内 ~当施設での心臓リハビリ~





他とは違う、八王子みなみ野CRCでの心臓リハビリ外来の特徴


患者さん一人に対し、医師だけでなく看護師・理学療法士が一緒に対応致します。

  心臓リハビリの現場で重視される「多職種による包括的な関わり」を

時間的・空間的に同居させた形となっております。

外来診察風景

八王子みなみ野CRCでは、運動療法には保険診療で定められた範囲内で定期的に通っていただきつつ、基本的に月に1回、『診察』として患者さんと面談するスタイルをとっています。
この『診察』ですが、一般的に行われている、医師と患者さんによるものとは異なり、看護師や理学療法士も同席させていただいています。

その診療の場で、看護師は生活習慣全般や食事などについて患者さんから自宅での様子をお聞きし、理学療法士は自宅でどれくらい運動が行えているのか、運動を行う上での問題点などがないかなどを確認します。

それらの話をもとに医師が、問題点などを集約して、今後どのようにしていくとよいかなどを相談・アドバイスする、という流れになっています。

順番は基本は看護師→理学療法士→医師となっていますが、患者さんの話の流れ次第では、それぞれの職種がそれぞれの専門分野・得意分野で適宜入れ替わります。その様子は診察、というよりはむしろ相談の場、座談会のような雰囲気となっていて、患者さんにとってもとても話しやすい空気が醸成されるよう工夫しています。

心臓リハビリの現場で重要視される「多職種による包括的な関わり」を、時間的・空間的に同居させたスタイルとなっています。


  

一般的には

医師と患者が1対1の診療

一般的には

医師の他に、看護師・理学療法士が入れ代わり立ち代わり対応。
得意な専門分野で患者さんに当たるので安心です。

具体的に何をするの?

八王子みなみ野CRCで行っている心臓リハビリテーションプログラムは、  

定期的な運動療法+月に1度のメディカルチェック外来が基本構造となっています。  

患者さんは、定期的に運動療法に通っていただきながら、原則月に1度、外来にて看護師・理学療法士・医師の合同外来ミーテイングを受けていただいています。
※詳細は「当施設での心臓リハビリ」をご覧ください。  


そのうち、運動療法の内容としては、  

①レッドコードを用いたストレッチ・筋力トレーニング  

②エアロバイク・トレッドミルなどを用いた有酸素運動  

③クールダウン・ストレッチ  

などからなるプログラム構成をとっています。

運動療法の流れ・時間枠のご案内

運動療法の流れ・時間枠のご案内
運動療法の流れ・時間枠のご案内

レッドコードについて

レッドコードについて

レッドコードとは、天井から下げられた赤いロープを使って行う運動療法、またはその器具を指します。  

運動器系疾患(腰痛、頚部痛、骨折後のリハビリ治療等)、中枢系疾患(片麻痺等)に対する治療エクササイズに主に使用されます。  

更にスポーツ領域においてのファンクショナルトレーニング(運動の実際の動きに則した、筋力などを向上させるためのトレーニング)にも幅広く利用されています。  

レッドコードを使用した全ての運動(スリング・エクササイズ)を使った運動は、体への負担の割には通常の運動より負担や苦しさを感じることが少なく、効率的に楽しく効果を上げていくことができます。  

当院では心疾患患者の柔軟性、筋力、コアトレーニング、バランストレーニングなどに用いて、楽しみながら行っています。

柔軟性の向上

腕や脚など、体の一部を吊り下げることで、筋肉のいきすぎた緊張をほぐし、効率的なストレッチを行うことができます。  
特に胸郭(胸部の骨格)、肩甲帯(背骨・肩甲骨)を無理なく、柔らかくほぐすことで楽に呼吸ができるようになります。  

またゆっくり心地よいスピードで動かすことで、呼吸を整え、自律神経の調節に役立ちます。 

そしてなにより、マシントレーニングなどの負荷が大きい運動とは違い、「きつい」「苦しい」ものではなく、筋肉が伸びている感じ、関節の可動域が広がった感じを実感でき、とても気持ちよく行なっていただけるので、リラックスの効果も期待されています。   

筋肉の強化

動きが不安定なロープを用いた筋力トレーニングにより、実生活にも役立つ筋力増強効果や、筋肉の協調性の向上を図ることが可能です。

コアトレーニング

体の幹にあるコアマッスル(身体の深層部の筋肉)のトレーニングができます。負荷調整は患者さん一人一人に合わせて行います。

コアが安定することにより姿勢が改善され、コア上部にある胸郭を楽に保つことができるので更に呼吸がしやすくなります。

バランストレーニング

適度な不安定感の中でトレーニングすることで、より効果的なバランストレーニングが実施できます。  

またロープを持ちながらのトレーニングなので、転倒や怪我の心配もなく、トレーナーもついているので、安心してダイナミックなトレーニングを行うことが出来ます。  

運動は「やや難しい」ところで行うのが非常に効果的と言われています。  

是非チャレンジしてみてください。

有酸素運動について

有酸素運動:酸素を十分に取り込みながら行う運動

     
・ウォーキング  
・ジョギング     
・低強度のサイクリング    
・エアロバイク    
・ステッパー     
・太極拳、など
有酸素運動:酸素を十分に取り込みながら行う運動

無酸素運動:酸素が足りない状況で行う運動

     
・短距離走、ダッシュ
・筋力トレーニング(腕立て伏せ、スクワットなど)    
・低強度のサイクリング    
・競技水泳、など
無酸素運動:酸素が足りない状況で行う運動

有酸素運動と無酸素運動は上記のように「酸素」を利用できるかできないかの違いがあります。

また有酸素運動の特徴として、以下の4つが挙げられます。  

1.長時間継続できるものが多い  

2.疲労物質が溜まりにくい  

3.神経を興奮させにくい  

4.心臓に負担がかからない範囲内の運動である  

つまり有酸素運動は「安全」に行える運動と考えることができます。  

国際的にも有酸素運動は様々な面で効果があると推奨されています。

八王子みなみ野CRCでは、有酸素運動の主な効果として、以下の    ~    に注目しています。

  心肺機能の改善

  代謝の改善・病気の予防

  ストレスの軽減

心肺機能の改善

足は「第二の心臓」といわれています。  

これはふくらはぎがポンプのような役割をしており、心臓に血を送り返すためです。  

有酸素運動を継続的に行っていると、この機能が高まり結果的に心臓の負担を軽減してくれるのです。  

その他にも中性脂肪の減少、血圧低下、心拍数の安定など様々な効果が期待できるなど、適切な有酸素運動は心臓機能の改善をもたらします。

代謝の改善・病気の予防

代謝の改善・病気の予防

有酸素運動は脂肪や糖の燃焼を活発化させる効果も期待できるため、糖尿病や脂質代謝異常の予防・改善、血圧管理、活性酸素の抑制などにも良い影響を与えます。  

血液に流れる余分な脂肪が減ると、血液がさらさらになり、全身の血流が改善します。  

すると、体のすみずみまで栄養・酸素が速やかに運搬され、新陳代謝も活発になります。  

これらの総合的な作用により、動脈硬化性疾患を改善し、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞や閉塞性動脈硬化症など様々な疾患を防ぐ効果が期待できます。

ストレスの軽減

ストレスの軽減

心臓の治療を受けた30%の方に精神的な不安が認められると報告されています。 精神状態を大きく左右する自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の二種類に分けられます。  

「交感神経」はストレスを感じた時などに優位に働き、「副交感神経」は休息時、リラックスしているときに優位に働きます。  

心疾患がある方は交感神経が優位に働き心臓に負担をかけて行きます。  

適切な有酸素運動は過度の交感神経の働きを抑制し、副交感神経を優位にするので、リラックス効果があります。  

また、適度な疲労を得られるので、良質な睡眠にもつながります。  

自律神経の乱れによる原因不明の症状を改善することができ、うつの予防効果も見込まれています。

また、脳の血行もよくなり、脳の機能が活性化され、認知症予防にも効果もあるとされています。

有酸素運動も過度になれば(強度が強くなれば)無酸素運動になってしまいます。一概に無酸素運動を行ってはいけないということではありませんが、適切な負荷量を設定することが重要になります。  

そこで大切になるのが後述するCPX(心肺運動負荷試験)です。  

八王子みなみ野CRCでは、心臓リハビリを行う方々に対して原則全例CPXを施行しています。その結果に基づき、適切な運動強度を測定し、それを運動処方としてご提示させて頂いております。  

特に持病のない、健康な方であるならば、あまり難しく考えず、心地よいレベルでの運動、中でも有酸素運動とストレッチ、筋力トレーニングを組み合わせて行うことをお勧めしています。

運動を行う上で大切なこと

運動を行う上で大切なこと

「運動=がんばる」というイメージを持たれている方が多いと思います。心臓リハビリにおける、運動療法では「がんばらない」ことが重要です。  

息が切れる程ハードに行ったり、呼吸を止めて運動をしてしまうと心臓の血液が足りなくなり、結果的に状態を悪くしてしまうことがあります。  

特にストレッチは軽視されがちですが、とても大切です。  

息をこらえて、痛みを感じる程伸ばしてしまうと筋肉は逆に硬くなってしまいます。  

痛くない程度に、少し張りを感じる程度で十分です。  

また、最近では身体の硬さと血管の硬さに関連があり、身体が柔らかくなると血管が柔らかくなるとも報告されています。  

つまり、身体が柔らかくなれば、血管も元気になるのです!  

ストレッチ、筋力トレーニング、有酸素運動は、無理なく適切な負荷量で行うことが重要になります。  


皆さん、「がんばらない」運動を心がけましょう!

運動を行う上で大切なこと

心肺運動負荷試験について


心肺運動負荷試験 のことをCardio-Pulmonary-Exercise test:CPXと称します。  


心肺運動負荷試験では、心電図や血圧、さらに密着型のマスクをつけて呼吸を分析しながら行う運動負荷試験で、以下の1~3を総合的に評価することができます。

 1. 呼吸 : 運動に対する酸素の取り込み、二酸化炭素の排出、呼吸回数の変化

2. 循環 : 血圧、心電図(運動に対する心拍数の変化、全身への血液の循環、不整脈など)の変化

3. 代謝:有酸素運動状態から無酸素運動状態に切り替わるタイミング

これにより、

嫌気性代謝閾値(有酸素運動と無酸素運動の境界:ATと言います)

虚血閾値(どれくらいで狭心症の症状・所見が出るか)

不整脈閾値 (どの運動レベルで不整脈が出現してくるか)

などが分かります。そのほか、心不全の重症度判定や息切れの精査などを行うことにも役立ちます。


八王子みなみ野CRCでは、原則全例CPXを行い、適切な運動処方を施すことに役立てています。  

実際には、有酸素運動レベルでのエルゴメーターの負荷量と脈拍数をお示しさせていただくことと、またそれに対応した日常生活における代表的な活動・運動などをご紹介させていただきます。  

全ての運動・活動について言及することは出来ませんが、クリニック内で行う至適レベルの運動の際の、ご自身の息づかいや疲労感などの自覚症状を覚えていただき、自宅での運動療法でもお役立ていただけるようアドバイスさせていただいております。

反重力トレッドミル「Alter-G」

重力に逆らって快適に楽に歩行が可能なトレッドミル


Alter-Gとは 空気を利用した圧力制御のチャンバーによって利用者を持ち上げることにより、免荷を行うようになっています。

NASAで開発された正確なキャリブレーションによって、自重の100%~20%まで、1%単位で免荷を行うことが可能です。

つまり身体を浮かして、ひざや腰などにかかる負担を軽減し、楽に歩くことが可能となります。

八王子みなみ野CRCでは、その前身施設であるみなみ野ハートクリニックの時期に、国内でもいち早く、Alter-Gを導入いたしました。

Alter-Gを使うことによって、本来は減量・メタボリック症候群の管理・改善などのため、有酸素運動が必須であるにもかかわらず、ひざや腰にトラブルを抱えていて、「運動したいんだけど、痛くて出来ない」などという患者さんに対しても、無理なく運動療法・心臓リハビリテーションにご参加いただけるようになりました。


心臓リハビリテーション分野においては、世界に先駆けて実践・活用しているものと自負しております。

どのような方にお勧めか

●歩きたいけど、痛くて歩けない

●長く歩くと疲れやすい

●歩くのが不安  

●自転車エルゴメータには乗れない・膝が曲がらない  

●股関節、膝関節、腰痛などあって不安

使用されている実際の患者さんの声

●普段はバス停まで休まないと歩けないのに、いまは休まないで歩けるようになった。  

●人に歩き方が変と言われていたけど、いまではスムーズに歩けるようになった。  

●腰を支えてもらっているので、不安なく歩ける。  

●痛みが少なくなったから、家でも運動できるようになった。

院長先生ご利用中!

開院早々に左足を骨折した院長先生も、ある程度の荷重が出来るようになってからは、毎日仕事が終わってから、せっせとこのAlter-Gに乗って、リハビリに励んでいます。  

骨折した足というのは、使っていない間に筋力が著しく衰えてしまっていることもあり、大丈夫と言われても、なかなか怪我したほうには怖くて体重をかけられず、リハビリが進まない、ということも多々あります。  

Alter-Gの場合、しっかりスパッツによって腰回りの安定感が得られ、左右均等に安定が保たれているため、そういった不安も軽減され、難しいことを意識しなくても、通常の歩行と同じように左右を使うことが出来ます。  

院長先生自ら、Alter-Gの有用性を、身をもって体験中です!  


ご興味のある方は、どうぞお気軽にスタッフまでお声かけください。

クロストレーナー

八王子みなみ野CRCでは、新たにクロストレーナーを導入致しました。

クロストレーナーは「安全に全身のトレーニングが可能」なマシーンです。主な特徴として、以下の点が挙げられます。  

① 上半身と下半身を同時に使った全身運動  

② 関節への衝撃を抑えた有酸素運動が可能  

③ 神経系の強化・筋肉バランスに最適  


① 上半身と下半身を同時に使った全身運動  

自転車の立ち漕ぎのような運動と連動させながら、交互に前後に動く左右2本のバーを掴むことで、下半身だけでなく上半身にも運動効果をもたらします。 

クロストレーナーは、バーを漕ぐと足元のステッパーが前後して、脚が強制的に前後します。上半身と下半身の両方を同時に動かすことが可能で、腕、お腹、背中、お尻、ふくらはぎなど、全身を鍛えながら運動することが可能です。

また、固定ハンドルを持ちながら運動をすることで下半身のみの強化も行うことができます。  


② 関節への衝撃を抑えた有酸素運動が可能  

実は、何気なく歩いているときでも着地の瞬間、一歩ごとに足には体重の約3倍の負荷がかかると言われています。

しかしクロストレーナーは、全身が宙に浮いている状態のため、着地の衝撃がありません。

そのため、膝や足首などの関節にかかる負担を軽減し、楽に運動することが可能です。

また、実際の走りや歩きに近い軌道を描くことにより、自然で快適な有酸素運動を継続できます。

歩くトレーニングよりも疲労感が少なく、特に膝関節症などの方は痛みを生じ難く、楽に運動することが可能です。  

③ 神経系の強化・筋肉バランスに最適  

クロストレーナーのもう一つの魅力としては、足元のステッパーの回転を反対方向に動かすことが可能なことです。

言わば、後ろ歩きの様な運動となります。

これは日常生活上、あまり意識して行うことがない動きでもあり、神経系の強化・そして筋肉バランスに最適なトレーニングとなります。



クロストレーナーを利用されている最高齢は、なんと87歳!  

自分の限界をつくらず、常に新しいことに挑戦していく姿!  

ご本人から「運動に対して自信が付いた!」と大変嬉しいお言葉も頂いております。  

クロストレーナーを利用される場合は、スタッフが付き添い、運動が苦手な方、膝などの痛みに不安がある方でも、体力や体調にあわせて運動療法が出来るよう、お手伝いをさせて頂きます。  

年齢問わず、挑戦いただけます。

ご興味のある方はぜひ、運動スタッフまでお声かけください。